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佐高 信著の新刊本である。 石原莞爾とは今は無き幻の国 満州国の始まりである満州事変を起こした主要人物の一人である。 当時、ソ連に対するため関東軍という名称の百万人規模の陸軍が中国に駐屯していたが、石原はその関東軍の高級軍人である。これは話し出したら長いので関東軍のいきさつは皆さんで調べていただくとして、敗戦後戦犯にもならず英雄として称される一人の男の虚飾を剥ぐというのが、この本の趣旨である。 石原はこの本の表紙の写真の通り童顔で、市民運動の市川房江他、女性に絶大な人気がある。 戦犯にもならず東条英樹との権力争いに敗れ、陸軍の閉職に追い込まれ最後は解任されたので血生臭い部分がないのも人気の理由だろう。 しかし彼の罪は重いと佐高は述べる。 なるほどごもっともなご意見ではあるが、所詮後知恵という事も加味しなければ石原に失礼であろう。 佐高の文章は切れ味は相変わらずだが、当時の日本人の状況を加味した部分がないのが残念な所である。 ナニ?石原慎太郎かって?アンタとはやっとれんわ。はなサイナラー |
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